嘘と猛獣(デュラララ!!)
こんにちはこんばんは、いつの間にか7月ですね。
どっぷりサッカー満喫してました辻斬りです。
ドイツが準決勝進出だぜヒャッホーイ!!!
続きにはデュラララSSです。
シズイザのつもりなんですがどうだろうか。
++++++++++++++++++++++++++++++
嘘と猛獣
白状させてもらうと
好きと言うのも
嫌いと言うのも
どちらが嘘で本当なのか
正直自分でもわからない
でも
わずらわしいから
消えてくれないかなってのは
揺るがない本音
「だからさぁ、静ちゃん」
出来る限り落ち着いた声で
俺はこの猛獣に言葉をかける
猛獣は今現在
俺の両手首をがっしりホールドして
マウントポジションを確保している
まずいね
色んな意味でまずい
此処から顔面殴られたら
骨が折れる通り越して
眼球破裂するんじゃねえ?って感じだ
「放してくれない?」
返事は無い
猛獣はさっきから一言も喋らない
その理由みたいに
年中同じバーテン服からは酒の匂い
酔っ払ってるのは見れば分かるけど
此処からどうしたいのかはわからない
ねえどうするの?
殴るの?
犯すの?
いっそ殺すの?
どれも勘弁して欲しいけど
不気味だから何か喋ろうよ
「・・・静ちゃん?」
この呼び方にも反応しないし
嫌いでしょ?この渾名
何時もならすぐ怒るのに
もしかして酔って耳が遠くなってんの?
ねえ
「放せよ」
突き放すように告げてみた
俺を見下ろす目が少し見開かれて
手首を掴む力が緩むのが分かった
すぐに抜け出して
自由になった両手で突き飛ばす
胸を突かれて
猛獣は間抜けに尻餅をついた
尻餅をついて項垂れて
相変わらず喋ろうとしない
気味が悪い
本当にどうしたの?
俺
今なら速攻で逃げちゃうよ
逃がしちゃって良いの?
「しーずちゃん?」
反応が無い
どんだけ酔ってんだ
でもコレは収穫かな
化け物でも
酒には普通に酔っ払う
昔話にもあるよね
手の付けられない怪物を
酒に酔わせて退治する話
ああでも
酔い潰した後に首を刎ねるのが一苦労かな
ナイフが殆ど刺さらないからね
ノコギリとかチェーンソーとか
そのくらい使えば大丈夫かな?
ねえ
何とか言いなよ
「・・・っ!?」
あんまり反応が無いんで
近寄って顔を覗き込んだら
凄い速さで腕を捕まえられて
そのまま抱きしめられた
って、痛い痛い痛い!
加減せずにハグすんな痛い!
息出来ないってこれ
「ちょ、しず、ちゃ」
やめろと言うのも一苦労で
噛み付いてやろうかと顔を上げると
サングラス越しの瞳がはっきり見えた
不安そうに俺を見下ろす目
何、その顔
「・・・・・・」
間近に居ても聞こえないくらい小さな声が
酒臭い息と共に零れたのが判った
正確になんて言ったのかは聞き取れない
ただ
何時も聞かされる罵り言葉では無かった
「・・・臨也」
「うん」
名前が最後に来て
反射的に頷いていた
只でさえ苦しいのに
俺を捕まえている腕の力が増していく
抱き潰されそうだ
本気で息苦しくて
眩暈がした
にげないで
うそでもいいから
ひとりにしないで
気が付くと
俺は一人路地裏で倒れていた
どうやら気絶していたらしい
静ちゃんはもう何処にも居なかった
俺を殺す絶好のチャンスだった筈なのに
いやそれとも
最初から俺一人だったのかな?
なんて甘い事を考えながら手首を見ると
つかまれていた指の痕が
くっきり内出血になって残っていた
終
+++++++++++++++++++++++++++++
≪言い訳≫
似たようなタイトルと内容の話が結構ありそうな気がする。
被ったら本当にスンマセン。
2010年7月5日・辻斬りマリィ
どっぷりサッカー満喫してました辻斬りです。
ドイツが準決勝進出だぜヒャッホーイ!!!
続きにはデュラララSSです。
シズイザのつもりなんですがどうだろうか。
++++++++++++++++++++++++++++++
嘘と猛獣
白状させてもらうと
好きと言うのも
嫌いと言うのも
どちらが嘘で本当なのか
正直自分でもわからない
でも
わずらわしいから
消えてくれないかなってのは
揺るがない本音
「だからさぁ、静ちゃん」
出来る限り落ち着いた声で
俺はこの猛獣に言葉をかける
猛獣は今現在
俺の両手首をがっしりホールドして
マウントポジションを確保している
まずいね
色んな意味でまずい
此処から顔面殴られたら
骨が折れる通り越して
眼球破裂するんじゃねえ?って感じだ
「放してくれない?」
返事は無い
猛獣はさっきから一言も喋らない
その理由みたいに
年中同じバーテン服からは酒の匂い
酔っ払ってるのは見れば分かるけど
此処からどうしたいのかはわからない
ねえどうするの?
殴るの?
犯すの?
いっそ殺すの?
どれも勘弁して欲しいけど
不気味だから何か喋ろうよ
「・・・静ちゃん?」
この呼び方にも反応しないし
嫌いでしょ?この渾名
何時もならすぐ怒るのに
もしかして酔って耳が遠くなってんの?
ねえ
「放せよ」
突き放すように告げてみた
俺を見下ろす目が少し見開かれて
手首を掴む力が緩むのが分かった
すぐに抜け出して
自由になった両手で突き飛ばす
胸を突かれて
猛獣は間抜けに尻餅をついた
尻餅をついて項垂れて
相変わらず喋ろうとしない
気味が悪い
本当にどうしたの?
俺
今なら速攻で逃げちゃうよ
逃がしちゃって良いの?
「しーずちゃん?」
反応が無い
どんだけ酔ってんだ
でもコレは収穫かな
化け物でも
酒には普通に酔っ払う
昔話にもあるよね
手の付けられない怪物を
酒に酔わせて退治する話
ああでも
酔い潰した後に首を刎ねるのが一苦労かな
ナイフが殆ど刺さらないからね
ノコギリとかチェーンソーとか
そのくらい使えば大丈夫かな?
ねえ
何とか言いなよ
「・・・っ!?」
あんまり反応が無いんで
近寄って顔を覗き込んだら
凄い速さで腕を捕まえられて
そのまま抱きしめられた
って、痛い痛い痛い!
加減せずにハグすんな痛い!
息出来ないってこれ
「ちょ、しず、ちゃ」
やめろと言うのも一苦労で
噛み付いてやろうかと顔を上げると
サングラス越しの瞳がはっきり見えた
不安そうに俺を見下ろす目
何、その顔
「・・・・・・」
間近に居ても聞こえないくらい小さな声が
酒臭い息と共に零れたのが判った
正確になんて言ったのかは聞き取れない
ただ
何時も聞かされる罵り言葉では無かった
「・・・臨也」
「うん」
名前が最後に来て
反射的に頷いていた
只でさえ苦しいのに
俺を捕まえている腕の力が増していく
抱き潰されそうだ
本気で息苦しくて
眩暈がした
にげないで
うそでもいいから
ひとりにしないで
気が付くと
俺は一人路地裏で倒れていた
どうやら気絶していたらしい
静ちゃんはもう何処にも居なかった
俺を殺す絶好のチャンスだった筈なのに
いやそれとも
最初から俺一人だったのかな?
なんて甘い事を考えながら手首を見ると
つかまれていた指の痕が
くっきり内出血になって残っていた
終
+++++++++++++++++++++++++++++
≪言い訳≫
似たようなタイトルと内容の話が結構ありそうな気がする。
被ったら本当にスンマセン。
2010年7月5日・辻斬りマリィ
スポンサーサイト